永平寺
2003/07/20(SUN)
本丸岡から乗ったバスは快速便でした。15分ほどすると、とある駅に到着。多くの人でにぎわっています。駅名を見ると、「えちぜん鉄道 永平寺口駅」とあります。えちぜん鉄道?と考えてみると…衝突事故を2回起こし、廃止された京福電車を第三セクターが引き継いだ、というニュースを思い出しました。どうやら、その第三セクターが「えちぜん鉄道」だったようです。偶然にも、この日はえちぜん鉄道としての開業日でした。帰りに乗ってみようかな、と思いつつそのままバスで、終点の永平寺へ。行きのバスは正門前まで運行しますが、帰りは手前の「永平寺」バス停からの出発となるそうです。行きのバス車内で、その旨丁寧にアナウンスをしていたのが印象的です。
永平寺は鎌倉時代に道元禅師によって建立された古刹。曹洞宗大本山で、現在も150名の雲水(僧)が修行に励んでいるという、生きた修行の場です。拝観受付を経ると、まずは吉祥閣の大広間に通されます。そこで永平寺の歴史や建物の説明、拝観に関する注意を受けます。この時に、「建物、仏像はご自由に撮影していただいてかまいませんが、我々修行僧にカメラを向けることはご遠慮ください。」「当山は修行の場ですので、建物をご覧いただくことを目的とはしておりません。新しい建物が多いのはそのためです。」と言われたのが印象的です。拝観を始めてみると、確かに新しい建物がいくつかあります。見た目よりも実用性を重視しているようです。天井絵の美しい傘松閣を経て、山門へ。手前の階段を上ると僧堂、奥の階段を上ると浴室。松平家廟所、大庫院です。私は手前の階段から上りました。僧堂と大庫院をつなぐ通路のところには仏殿があります。参拝をし、さらに手前の階段を上ると承陽殿の門が見えます。この建物には道元禅師の遺骨が安置されているそうで、永平寺の中でも最も重要な伽藍だそうです。そして、一番高い所にあるのは法堂です。法堂では実際の修行風景をかいま見ることもできました。今度は奥の階段を下り、大光明蔵、真陽閣などを見ながら再び山門へ。ベンチでぼーっと仏殿を眺めていると、急に雨が降り出しました。かなり強い雨だったので、ビニールシートがかけられ、雲水がぞうきんがけをしている姿も見ることができました。かなり貴重な風景を見ることができました(笑)雨が収まるまで待ち、最後に祠堂殿を拝観して吉祥閣に戻ってきました。かなり大きな寺だと思っていましたが、実際には30分ほどですべてを拝観できました。京都の社寺は階段などが昔のままで、拝観に苦労するところも多いですが、ここはバリアフリー対策まで採られていて、まさに「生きた修行場」。実用性重視だなぁ…と思いました。吉祥閣の隣にある聖宝閣という建物には、永平寺の文化財が多数展示されているというのでそちらも見学。書画や仏像が展示され、道元禅師の生涯を紹介した映像も流されていました。小さいながらも、展示内容は充実していました。
すべての見学を終えると、外は晴れ間ものぞいていました。さっきの大雨が嘘のようです。土産物店が立ち並ぶ参道を抜け、永平寺バス停へ。ここはかつて、京福電車の終点だった永平寺駅です。先ほど、バスが通った「永平寺口駅」は、京福時代は「東古市駅」と呼ばれ、そこから永平寺まで、永平寺線という電車が出ていました。永平寺線はバス路線に転換することとなり、廃止されました。しかし駅舎は手入れが行き届き、線路もそのまま残っています。今にも電車が来そうな雰囲気で、もの悲しさを感じました。
バスを永平寺口駅前で降り、電車に乗り換えました。開業日に乗れるとは、非常にラッキーです。まだ完全開業ではありませんが、10月には先ほど行った東尋坊方面への最寄り駅、三国港駅まで開業するとのこと。二度と事故が起きることのないようにと、祈らずにはいられませんでした。
福井駅へ到着し、本日の観光はこれで終了です。予定より多くの場所に行くことができたので、翌日の予定を組み直すことにしました(^^;
(C) MOTOKO