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テーマ:イーハトーヴ

花巻

1998/11/28(SAT)

 1996年以来、年に一度は訪れている花巻と盛岡ですが…今年は冬の寒さ厳しい時期に行くことになりました(^^;本当は夏休みか10月の初め頃に行くつもりだったのですが、久しぶりに盛岡でALFEEのコンサートが行われることになったため、それに合わせて行くことにしたのです(笑)初冬の花巻は、東京に比べると寒さが厳しかったですが…空気が澄み、空が広く感じられました。

 今回は初めて、盛岡に宿泊することになっていました。しかし18:00からのALFEEのコンサートに間に合うように盛岡に行かなければならない…という訳で、始発の東北新幹線に乗ることにしました。
 大宮を過ぎた頃夜が明け、窓の外をぼんやりと眺めていると…前日から降っていた雨があがったためか、福島を過ぎた頃から、西の空に虹が架かっているのが見えました。大きな虹で、仙台付近で一度見えなくなったものの、一ノ関あたりまで見ることができました。実は、JR釜石線の花巻駅にはエスペラント語の駅名がついており、それが「チエールアルコ(虹)」と言う意味なのです。1年ぶりに花巻を訪れようとしている私を、虹が出迎えてくれたようで、なんだか感動してしまいました。

 今回の旅の始まりは、北上駅でした。いつもなら新花巻駅で降り、賢治記念館とイーハトーブ館を一番最初に訪れるのですが…今回は2年ぶりに羅須地人協会に行きたいと思っていました。ここは学校内にある施設のため、土曜日は12:00で見学が終了してしまうのです。記念館は16:30まで見られるので、先に羅須地人協会に行くことにしたのです。
 北上から東北本線で3駅目の花巻空港駅で降り、歩くこと20分…冷たい風が吹く中、まさに「風ニモマケズ」状態で、花巻農業高校にたどり着きました。2年前と全く変わらぬ風景に感動しつつ、中へ入ると…何かの撮影か、カメラマンの人が2人いました。しかも、普段は立入禁止の2階に、今日は特別にあがってもよいとのこと。急な階段を上り、扉を開けると…絶筆の短歌2首の色紙の飾られた小さな部屋に、机が一つ。もしかして賢治はこの場所で原稿を書いていたのかな…と思うと、なんだかうれしくなってしまいました。1階の講義室ではなにやら撮影が行われていたのですが…カメラマンの人が「写真撮ってあげるよ」とと言ってくれたので、撮ってもらっちゃいました♪

 花巻駅からバスに乗り、こちらも2年ぶりの「雨ニモマケズ」詩碑へと向かいました。紅葉の時期を過ぎてしまったため、詩碑の周辺は落葉のじゅうたんができていました。詩碑の下に広がる「下ノ畑」はすっかり稲が刈り取られてしまっていましたが、以前は水田ではなく畑であったので、冬の風景の方が、羅須地人協会がこの場所にあった当時に近いのかな…などと思いました。前回訪れたときは、たくさんの人が見学に来ていたのですが、今回は私一人でした(^^;その分、詩碑に刻まれた高村光太郎の文字をじっくりと見たり、のんびり風景を楽しんだりできました。そして、今回は花巻の街を歩いてみたい!と思っていたので、バスで駅までは戻らずに「大町」バス停で降りました。

 まずはバス停からほど近い、鳥谷ヶ崎神社に向かいました。この神社は賢治さんの絶筆「方十里稗貫のみかも 稲熟れてみ祭三日 そらはれわたる」の「み祭」が行われる神社で、境内にこの句の碑文がありました。またこの境内は、以前は花巻城の城内にあったため、隣接して城の門が残っています。

 そこから歩くこと20分…花巻を訪れること4回目にして、やっとイギリス海岸にたどり着きました。ここは「海岸」とは言っても、本当の海ではありません。夏の渇水時には泥岩層の川底が見え、それがドーバー海峡に似ているということで賢治さんが名付けたものです。また「銀河鉄道の夜」に登場する「プリオシン海岸」のモデルであるとも言われています。今は水量も多く、川底は全く見えませんが…私は「銀河鉄道の夜」の冒頭に登場する、からす瓜を流しに行く川のイメージを感じてしまいました。夜になると、満天の星空が広がるんだろうな…と思いましたが、今回も夜まではいられません。次回はぜひ、花巻に宿泊してここへ星を見に来よう!と思いました。

 花巻駅に戻る途中、少しだけ市街地を歩きました。いつもはバスに乗って移動しているので気がつかなかったのですが…花巻って、案外坂道が多い街です。駅は高台にあるので、羅須地人協会、イギリス海岸と歩き回ってきた私には、少々きつかったです(^^;少し待っても、バスを使えばよかった…と、後になって後悔しました(^^;

 そして最後は、宮澤賢治記念館イーハトーブ館を見学しました。記念館行きのバスは2時間に1本しかないので、今回は一つ手前の「札長根」バス停から10分ぐらい歩くことになりました。…とは言っても、山の下にあるイーハトーブ館に行くにはさほど遠くはありませんでした。今回のイーハトーブ館の展示は「イギリス海岸」。私にとっては非常にタイムリーな内容でした(笑)まだ少し紅葉の残る南斜花壇を登り、賢治記念館へ。特別展示は「なめとこ山の熊」でした。こちらは直筆原稿も展示されてました。記念館ではつい時間を忘れ、展示に見入ってしまうのですが…時計を見ると、もう15:30です。16:14新花巻発の新幹線に乗らなければならなかったので、今回は童話村には行けませんでした。花巻は本当に大好きな街なので、また近いうちに訪れたいと思っています。そして私は、盛岡へ向かいました。

新幹線の車窓から見た虹
チェールアルコ(虹)
「雨ニモマケズ」詩碑
「雨ニモマケズ」詩碑
羅須地人協会
羅須地人協会
鳥谷ヶ崎神社
鳥谷ヶ崎神社
イギリス海岸
イギリス海岸
南斜花壇
南斜花壇



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